【現役すし職人が教える】画像付き!『小肌』~さばき方~【初心者必見】

作り方

『小肌』を食べればその店の味がわかると言われるぐらい寿司の中でも広く知られている小肌

このページでは現役のすし職人が、実際どのようにさばいているかを写真付きで分かりやすく紹介していきたいと思います。

『小肌』の選び方

まずは、よい小肌の選び方です。

どんなに上手に捌いても、どんなに上手にしめても、良くない食材を使えば美味しいものにならないのは当然です。

せっかく作るのならば美味しいものを作れるように、状態の良い小肌を選びましょう。

鮮度のよい小肌を選ぶポイントはざっくりと3つ

  • 目が澄んでいて綺麗
  • 鱗がしっかり付いている
  • 全体的にふっくらと丸みを帯びている

他にも細かいポイントはあるのですが、とりあえずはこの3つのポイントを押さえておきましょう。

こちらの記事で鮮度の良い魚の選び方を紹介してます。

興味のある方はご覧になってください。

【現役すし職人が教える】鮮度の良い魚を選ぶ時に注意したい7つの項目! | 現役すし職人の『知っていること』 (sushi-shokuninn.com)

小肌の鱗取り

最初に鱗を取っていきます。

小肌の表面にやさしく包丁を押し当ててあげて、尾のほうから頭のほうに向けこするように包丁を動かし鱗を取っていきます。

小肌を裏返して、反対も同じように鱗を取っていきます。

一度では取り切れないと思いますので、何回かこすってあげると綺麗になります。

鱗が取れたら背びれを切り落とします。

まな板が鱗で汚れている場合、この段階で掃除しましょう。

小肌の頭、腹、内臓の掃除

次に頭とお腹を切り外す作業に入っていきます。

まずは頭を切り外します。

カマと胸びれの内側の位置に包丁を据えて、まっすぐ下に切り下ろします。

ここで一つポイントです。

上の画像で青く囲っている部分なのですが、この斑点は小肌の特徴の一つなので頭と一緒に切り外さないようにしましょう。

次にお腹を外します。

中骨と平行になるように切ると捌いたときに綺麗に見えます。

イメージがつかめるように青線を記入しました。

頭とお腹が取れたら内臓を取り外します。

内臓を取るとお腹の中、背骨に沿って血がついていますので包丁や歯ブラシ等でこすり取ってあげ、水で洗い流します。

このように綺麗になったら次がようやくさばく作業です。

小肌のさばき方 中骨

鱗取りから内臓掃除までいろいろな工程を経てきましたが、ようやく待ちに待ったさばき方です。

小肌の頭が右、腹が手前に来るように置きます。

頭を切り落とした断面から中骨に沿って包丁を入れます。

少し見にくいですが赤い線が中骨、青い線が包丁を入れる位置です。

この位置から包丁を入れて、中骨に包丁を添わせながら骨と身を切り離すように包丁を滑らせていきます。

写真を撮る都合上、手が映らないようにしていますが、捌くときは軽く押さえてあげたほうが包丁が進みやすいです。

反対側も同様に中骨と身を切り外していきます。

反対側は少し難易度が高いので、小肌を手で軽くめくりながらおろしていくと綺麗に骨だけとれます。

尾びれのところまできたら包丁を立てて中骨を切り落とします。

切り外すとこんな感じ

このように中骨と身を外せたでしょうか?

次は腹骨を取っていきます。

小肌のさばき方 腹骨

次は腹骨を取っていきます。

『小肌をさばく』工程はようやくこれで最後になります!

中骨を取った小肌を身を表にして、腹骨を中心から外側に向かって腹骨に沿うように切り外していきます。

腹骨のまわりの身は非常に薄いです。深く包丁を入れすぎないように注意しましょう。

イメージとしては、切り外すというより「はがす」という行為に近い気がします。

これで『小肌のさばき方』全行程終了です!

まとめ ~酢じめ編へ~

以上、『小肌のさばき方』を紹介させていただきました。

細かい作業が多かったと思いますが、皆様お疲れさまでした!

綺麗にさばく事はできましたでしょうか?

最初はうまくいかなくても何回も繰り返すうちに自分なりのコツを掴めると思うので、めげずに頑張ってください!

小肌はそのまま刺身で食べてもおいしくありません。

なので『酢じめ』の方法の記事を張っておくので、もしよろしければ参考にしてください。

【現役すし職人が教える】画像付き!『小肌』~酢じめの仕方~【初心者必見】 | 現役すし職人の『知っていること』 (sushi-shokuninn.com)

最後になりましたが、この記事で紹介した方法はあくまで一例であって他にも色々な方法があるという事をご理解ください。

つたない文章ですが、お付き合いいただきありがとうございました。

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