【現役すし職人が教える】画像付き!『小肌』~酢じめの仕方~【初心者必見】

作り方

『小肌』を食べればその店の味がわかると言われるぐらい寿司の中でも広く知られている小肌

このページでは現役のすし職人が、実際どのように酢じめをしているかを写真付きで分かりやすく紹介していきたいと思います。

小肌のさばき方

小肌を酢でしめる前にやって置かなければならないことは下処理し、さばくことです。

この記事ではさばいてある小肌を前提に方法を教えていくので、小肌のさばき方がわからないという方はこの記事を参考にしてください。

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それでは『小肌の酢じめ編』をやっていきましょう!

小肌の酢じめはまず塩でしめる!

小肌を酢じめする際に大事なことは、『最初に塩でしめる!』という事です。

酢じめなのに塩??と思う方も多いかと思いますが、実はこの工程が非常に大事な役割を持っています。

その役割とはずばり!!

  • 脱水!からの脱臭!

です!

小肌に塩をしてあげると浸透圧の差により脱水することができます。

それにより小肌の中の水分が抜けるのですが、その際水分と一緒に魚特有の生臭さが抜けます。

なので、ただ小肌を酢につけるよりも一度塩をしたもののほうがおいしく仕上がるのです。

塩の仕方ですが、道具

多めの塩

盆ざるもしくはバット

小肌に塩を振ると水が出てくるのでそれが滴り落ちる盆ざるのほうが良いのですがなければバットでも構いません。

盆ざる(バット)を少し湿らせて上げ塩がくっつきやすくしてあげます。

盆ざる(バット)に塩を均一になるように振っていきます。

塩の上に小肌を置いてさらにその上の小肌に塩をします。

小肌を置く際、皮が下側に来るように置いてください。

身を下にすると盆ざるの跡が身に付いてしまい仕上がった後の見た目が悪くなってしまいます。

塩は小肌がうっすらとしか見えなくなるくらいまで多めに振りましょう。

塩を振り終えたらしばらく置いておきます。

置く時間は小肌の大きさや脂の乗りにもよりますが、だいたい35分から50分くらいです。

小肌の大きさを見て大きければ時間を長くし、脂の乗りを見て脂が乗ってそうだったらさらに時間を長めにしましょう。

ちなみに今回の小肌は42分塩をしました。

時間が経過したら水で洗い塩気を取りましょう。

ここまで出来たら次はいよいよお酢の出番です!

小肌の酢じめの仕方

塩気を取った小肌を酢じめしていきます。

ボールを二つ用意して小肌が浸るくらいお酢を入れます。

片方は酢洗いと言って軽くくぐらす用で余計な水分や汚れをここで落とします。

酢洗いの時間は数秒で大丈夫です。

そしてもう片方のお酢で本格的にしめていくことになります。

酢じめの時間はだいたい塩でしめた時間の半分以下くらいです。

今回の場合は42分塩をしたので、20分酢でしめました。

酢でしめた後は盆ざるやキッチンペーパーを敷いたバットなどに身が上に来るようにして酢じめした時間と同じくらい置いておきます。

今回の酢じめの時間は20分だったので、20分置いておき酢をなじませてあげます。

そうすると、酸が効いていて酸っぱい小肌が出来上がります。

これで酢じめ自体は完成なのですが、更に美味しくするための方法をお教えいたします!

それは、ずばり、

1~2日以上お酢をなじませてあげることです。

すごい単純な作業なのですが、これで劇的に味が変わります。

酢の酸っぱさが少なくなり、まろやかな旨味に変わる感じです。

先ほど完成した小肌をキッチンペーパー等で包み、冷蔵庫で保管します。

そのまま冷蔵庫で寝かせてあげるだけです。

1~2日経ったら骨を切り外し、好きな大きさに切りそろえていただきお召し上がりください。

酸っぱさが足りないなと感じる方は、もう一度1分ほどお酢に漬けていただくと酸味の効いた小肌を召し上がれます。

まとめ

以上、『小肌の酢じめの仕方』を紹介させていただきました。

皆様美味しく作ることは出来ましたか?

『小肌のさばき方』編から読んでいただいた方は長かったとは思いますがお疲れさまでした。

小肌のしめ方はお店によって全然違うものなので、今回の記事も一例として見てもらえるとありがたいです。

人それぞれ味の好みはあるので、自分が一番好きなしめ具合を探してみるのも面白いかもしれません。

つたない文章ですが、お付き合いいただきありがとうございました。

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